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勝村政信プロフィール
俳優。「天才たけしの元気がでるテレビ」で注目を浴び、その後演劇活動をメインに行い現在に至る。飄々としたスタイルで芸幅の広さをアピールする一方、舞台演技の評価は高い。最近では「ラスト・クリスマス(フジテレビ)」、「HERO(フジテレビ)」、「義経(NHK)」等に出演し活躍している。趣味はサッカー、テニス、フィットネスなどスポーツ全般。
出演情報
レギュラー  TVasahi「ナサケのオンナ~国税局査察官~」 出演

毎週木曜21:00~21:54
ナレーション  NHK「スポーツ大陸 一歩一歩に魂こめて~競歩 山﨑勇喜~」 OA
10/16(土)22:00~(BS1)
10/17(日)10:05~(総合)
10/19(火)24:15~(関西総合)
10/24(日)24:00~(BS1)
9/25より公開  熊沢尚人監督「君に届け」 出演
9/18より公開  羽住英一郎監督「THE LAST MESSAGE 海猿」 出演
4/10より公開  石原興監督「獄(ひとや)に咲く花」 出演
3/13より公開  谷口正晃監督「時をかける少女」 出演
CF  「セイロガン ト-イA」
CF  FUJITSU「夢をかたちに(社会システム空港篇)」
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幻の魚 いとう(中編) / 2006年07月26日

テニスを愛する皆様、ご機嫌いかがですか?勝村政信です。
今日は久しぶりに東京に太陽が現れました。(ゴジラかい)
布団干しちゃいましょう。洗濯物も干しちゃいましょう。
でも、明日の予報は雨です。また雨。
雨が続いております。シャレにならないくらいに、、、、、
地域によっては大変な事になっているし、亡くなったかたもいらっしゃいます。
心よりご冥福をお祈りします。

あの、実は21日に43回目の誕生日を迎えまして、たくさんの人たちに祝っていただきました。この場を借りてお礼をさせていただきます。

ありがとうございました。

すっかりおじちゃんです。40過ぎの方は経験済みでしょうが、おじちゃん、おばちゃんは身体のあちこちがいたんできます。
基本的に、もーなおりません。いたみと仲良くやって行くしかありません。
まー、心のいたみも含めて。
湿度が高い日には、節々がいたむし愚痴が多くなるし、暑い日には目眩や愚痴が多くなるし、ま、寒い日にも愚痴が多いな。結局、愚痴が多くなるな。

愚痴って何だろう?ちょっと調べてみます。

え~、わかりました。
「言ってもしかたがないことを言って嘆くこと」
「物事を正しく認識したり判断したりできないこと」
「愚かであること」なんだこりゃ?
最悪。

え~、わかりました。
おじちゃんとは、言ってもしかたがないこと言って嘆き、物事を正しく認識したり判断したりできない愚かな生き物。って事?、、、、、、、、最悪。

おじちゃん=最悪

おし、よくわかった。おいらは最悪だ。

そんな訳で、今週もがんばって生きていきまっしょいって、こんな嫌な始まりかたでは折角の今週くんに申し訳ない。やりなおし。

実は「最悪」って言葉は昔から嫌いじゃない。
随分前から「最悪」な状況をたくさん経験してきたような気がする。
でも、「最悪」ってのは一つの判断基準になる。
そっから抜けだしゃーいいんだって思えばいい。思えないなんて考えない。しかし「最悪」は次から次へとやってくる。
まるでゾンビだ。(やっぱ古いね例えが。お・じ・ち・ゃ・んは。最悪。)
ほら、もーやってきた最悪。
だから最悪ってのは人生の友達なんだな。ゲッ、最悪。
ほらね。またきた。

だから、楽しく最悪を楽しむ決意から始めようと決意しました(面倒くさ)
おじちゃんとしてはね。ざまみろ。(誰に言ってんだ)

最近と言うか、昔から色々考えるのが好きだった。

「自分で考える」
ここ重要。

この前ある女の子と話してたら、「癒されたい」って言ってた。
ここんとこずっと耳についていた言葉だったけど、実際に会話の中で使われたので質問してみた。
癒されるってどーゆーこと?
「え?」
癒されるって何?
「え?」
癒されたいって何から?
「え?」
どー癒されたいの?
「え~?」

矢継ぎ早に質問したせいもあるのか、その女の子は全て答えてくれなかった。
いや、答えられなかった。
別に意地悪るするつもりもなかったんだけど、意地の悪い質問みたいになってしまった。ただ疑問に思ったから聞いたんだけど。

おじちゃんは考えた。
癒されたいって自分で考えたのかな?
自分の脳を通して、神経を通して癒されたいって考えたのかな?
本当に自分で感じて、考えて、癒されたいって表現になったのかな?
メディアが癒すって言葉をたくさん使っているからかな?
答えはもちろんわからない。
僕はその女の子じゃないから。

もちろん僕は、自分のやっている事が全て意味があって行動している訳じゃない。それはそれでつまらない。

でも、僕は癒されたいなんて思った事がない。冗談で使う時はあるけど。
癒されるって事がよくわかんないし。自分の言葉になっていないから、うまく使う事ができない。
考えてみると、生きている事がたいへんで、癒されてる暇がない。
もーすこし楽になったら、癒されてもいーかも。

ダイエットって言葉も相変わらず賑やかに世間で踊っている。

僕は今年に入ってから、お腹いっぱいにものを食べたことがない。

自分で決めた。

お腹いっぱい食べるのをやめようって。

ダイエットとは、まるで関係なくね。
(ダイエットって事後でしょ。事前に考えるって事もアナウンスしてくれないとね。だから自分で考える)
このブログで感謝って言葉をたくさん使っていると思うけど、もーちょっと具体的に感謝しようと思ったからだ。
それと、ある「女性」に身体の中に住んでもらっているからだ。
一生涯住んでもらおうと思っている。
何が何だかわからないと思いますが、僕の中では、明確にわかってます。



僕の敬愛する「舞踏神」土方巽さんの本を20代の前半に読んだ。
「痩せた犬の静脈に嫉妬する」って文章を読んで偉く感動した。
土方さんが髪を伸ばしていたのは、自分の身体の中に姉を住まわせていたからだ。

おじちゃんになった今、土方さんの生き方に少し近づきたいと思っている。
まあ、才能とかセンスとか違い過ぎるけど。
僕なりに時間を熟成させてきたし。考えも。思いも。経験も。

お腹いっぱいにものを食べないと、食べ物の事が少しわかってくる。
お腹いっぱいにものを食べないと、自分の身体の事も少しわかってくる。
お腹いっぱいにものを食べないと、食べ物の大切さ、どんな時に必要なのかと
か、何故必要なのかが具体的にわかってくる。
お腹いっぱいにものを食べないと、僕の身体に無駄な肉が少なくなってくる。
そして、お腹いっぱいにものを食べなかったから、僕の身体に静脈が少し浮き出て来ている。

しめしめ。感謝。感謝。多謝である。

身体に住んでもらっている女性のためにも必要以上に食べない。
(その女性がダイエットしなくてもすむようにね)
他者を体内に忍ばせておくと、外側から自分を見る事が出来るようになる。
外国に住んでいると日本の事が見えてくるのと似ている。
演劇でも、予め自分の中に外部を創っておく。(ちょっと今回は小難しい)
だから、生活の中にも外部を創ってしまった訳だ。(ごめんちゃいね)
まー、食べ過ぎなければダイエットなんて必要ないんだね。
だからといって、ストイックになり過ぎている訳ではない。
(相変わらずだらしない生活もしている。誕生日も朝の8時くらいまで飲んでた。普段は、酒もタバコもやらない。自分でも訳わかんない。自分が。)
ただ、明確なビジョンを持っていないと、次に進む一歩が踏み出せなくなってしまうからね。
お腹いっぱいに食べないだけで、実に様々な事が見えて来て、実に刺激的で実に面白い。

他にも試せる事がたくさんあると思う。

そして、僕はまた「土方巽さん」をさらに尊敬することになる。
憧れる事になる。恋い焦がれるってのに近いのかしらん?

そして43歳になった僕は、さらに忙しい。
感じる事がたくさんあって、考える事がたくさんあって、ダイエットしたり、癒されたりしている暇が無い。

そんな訳で今年も忙しく、騒がしく、麗しく(?)ゆったりと歳を重ねていきたい。
ってまた文章が長くなってしまっていますが。

ここでちょっと確認しておきたいんだけど(何だ確認って?)

みなさんの書き込みが、何だか僕の文章につられて長くなってません?
長いでしょ?だんだんと。
ちょっと爆笑もんでした。楽しくて仕方ないんだけど。
どんどん長いの書いて楽しんで下さい。
もちろん短いのも楽しく読ませて貰っています。

僕も病気ですが、みなさんも病気です。でも、長文(ま、長文までの長さはないか)を書くのは頭と身体にいい事です。
どんどん病気を悪化させて行きましょう。
ものを書くと、今自分が思っている抽象的なことが、突然具体的な言葉になったりするかんね。ガンガン長いの書き込んで下さいな。
ま、お互い、嫌にならない程度に(笑っていいとこよ)
それでは、今週もがんばって生きていきまっしょい!

あ、忘れてた。(まだ書くのかよ)
え~。発表させて下さい。ま、するなっつってもしますが。
我が家のフレンチブルドッグの「のぼるくん」(覚えてくれてますか?)が、いよいよブラウン管に(やっぱ、ふるいね。言い回しが)登場します。
今週の28日「ポチたま」にゲスト出演。
テレビ東京だから、東京ローカルになってしまうのかな?
全国では無いかも知れないので、うつらない地域の方はすみません。
(読まなかった事にして下さい)

ちょっと、緊張します。どんな事になってんのかは、僕もわかりません。
あまり他の方に迷惑はかけなかったから(そんなこともなかったのかなぁ?)酷いことにはなってはいないと思っていますが、、、、
動く「のぼるくん」をよかったら見てやって下さい。
(考えたら自分の宣伝もほとんどしないのに、、、、)
あー、緊張する。
それでは改めて、今週もがんばって生きていきまっしょい!


『幻の魚 いとう』 続き。

その日の夜に早速釣りを開始した。
わざわざ日本から幻の魚「いとう」を釣りに来たのだ。
逃げる訳には行かない。
ライフルに守られながら、釣りを始めた。
間もなく、「ボォー。ボォー。」と言う腹の底から響き渡る動物の鳴き声がすぐ側で聞こえて来た。
僕らは恐怖で動きが止まった。身体から冷たい汗が吹き出した。
僕も腹の底から泣きそうになった。

コーディネーターは、「赤鹿が鳴いているんだ」と言った。

「あ、赤鹿?」と僕。
聞けば角が大きく、3メートル以上の大きさらしい。

いっその事、僕をライフルで撃って楽にして欲しかった。

集中など出来るものか。釣りなど出来るものか。
しかし、僕らはわざわざ日本から幻の魚「いとう」を釣りにきた。
集中しない訳にはいかない。

しかし、「いとう」は全くかからない。
恐怖と疲れと緊張で、僕らはフラフラだった。

『今日は月が綺麗に出過ぎていて、こんな明るい夜には「いとう」が警戒して出て来ない。』
と、4、5時間釣りをした後コーディネーターに言われた。

「もっと早く言えよ!」と心の中で叫んだ。
4、5時間緊張しっぱなしだった。

次の日の朝も早かった。
僕らは遅くてもいいんだけど、コーディネーターさん達は朝日とともに目覚める。そしてちゃんと朝ご飯を食べる。僕らは疲れているし、長い時間緊張した
し、ゆっくり眠りたかったが2、3時間で起こされた。

コーディネーターに「よく眠れたか?」と笑顔で聞かれた。
もー心の中で叫ぶのはよそうと思った。
僕らがイレギュラーなんだから。

朝ご飯は実に質素なもので、暖かいスープ。パン。にんじんの細かく切ったよくわからないおかず。ロシアの朝ご飯だった。
その朝ご飯は、ほとんどそのままロシアの夜ご飯でもあった。
疲れ過ぎていて、味はよくわからなかった。
ただ空腹を満たしただけだった。
どんなに疲れていてもお腹は空くのだ。

テーブルには、コーヒーとウオッカが数本置いてあった。
頭が働いていないので、深く考えられなかった。
コーディネーターは、「飲もう。」と普通に言った。
もー、「え?」とも思わない。
小さなショットグラスに並々ウオッカを注がれた。
『「いとう」のために』とコーディネーターは言って、一息で飲み干した。
朝の6時くらいに。
『「いとう」のために』と僕らも寝ぼけた頭のままで、一息で飲み干した。
朝の6時くらいに。

僕らの一日は今から始まる。

朝ご飯の時だけで、3本ウオッカを空けた。
寡黙なおじさんがとても楽しそーにしゃべっていて、ご機嫌さんだった。
もー眠りたかった。

トイレを済ませたら出掛けると言われ、皆それぞれトイレに入る。
最初に書いたが、熊が出るかも知れないので僕らはトイレで大声を出す。
特に「大」の時は、数分間大声出しっ放しだ。
後で考えると馬鹿みたいで大笑いする所だが、動物だけが住んでいる「空間」である。
誰も笑わない。

コーディネーター達以外は。

8時くらいにボートで出発した。
「いとう」が休んでいるポイントに連れて行ってくれた。
もー酔っぱらっていたし、どーでもよかった。
「何故あんな恐い思いをしてまで、漆黒の夜に釣りしなきゃいけなかったの?」
「何故太陽が出ているのに「いとう」を釣りに行くの?」
沸き上がる「何故?」を飲み込んで、ボートは滑る様に進んで行く。
僕らの「何故?」が原動力でボートは進んでいるみたいだった。

どのポイントでも「いとう」はかからない。
他の魚はたくさんかかる。山女。鮎。岩魚。

それも驚く程のビッグサイズ。

日本なら飛び上がって喜んでいる。

釣る度に、「おめでとう。魚のために。」とウオッカを一息で飲まされる。
それも全員で。

既に、朝ご飯で3本空けている。午前中だけでさらに4、5本空けた。
ベロベロである。
寡黙なおじさんが、ウオッカのおかげでかなりの陽気なおじさんになっている。

午後の早い時間に戻り、漆黒の夜に備える。ベロベロである。
もちろん、昼食時にもウオッカを一息でやった。
夕食まで暴睡した。もー恐いものなど何も無い。
トイレで誰も叫ばない。
外も平気で歩き回っていた。
もうどーにでもなれだ。

そんな生活を3日続けた。毎日ベロベロ。
しかし「いとう」は釣れなかった。


いよいよ来週完結。乞うご期待!
エッセイ風 | 投稿者 勝村政信 11:20 | コメント(18) | トラックバック(0)

レ、ミゼラブル(後編) / 2006年07月26日

数年前、父に吉報が届いた。

農林水産大臣から勲章を戴ける事になった。しかも個人で。

家族中で舞い上がった。
七宝焼かなんかのメダルを戴き、ガラスの楯に写真が飾ってあった。

七宝焼

表彰状

七宝焼と表彰状。この賞は個人で、初めて貰った人達の一人。
肝心のガラスの楯は、母が何処にしまったか忘れてしまい、写せなかった。
ここでも「レ・ミゼラブル」



僕がお祝いに行った時に「いいね~このガラスの楯。写真もついてたんだ。」と、よくよく見ると粒子が以上に粗い、、、

何気なく母に「このガラスの楯どーしたの?」と小声で聞くと、勲章が戴けるって決まってから、何とかって会社から「折角ですから、ガラスの楯に写真とお名前を入れた物を作りませんか?」と連絡があって、進められ、5万円で作ったのだそーだ。

5万円。

あー。5万円。
こんな商売もあるのかと愕然とした。写真はテレビ出演した父を、テレビ画面から写真で写した物をコピーしてあるだけの物だった、、、

僕は母に「これさ、ハンズで揃えれば5千円かかんないんじゃないかな?」と、喉まで出かかったが止めた。

「レ、ミゼラブル」

何故かこの言葉が頭をよぎった。「ああ無情」

そんな父が今年の5月で引退した。
定年は過ぎていたが、アドバイザー的な立場で週に何回か出社していたのだ。
それも終わった。
人生のエピローグ近くの大きな節目である。
胸が詰まった。

野球が大好きで、僕たち兄弟を野球選手にするのが夢だった。
兄を川口工業高校(当時甲子園の常連だった)に入れようとしていたが、中学で兄は野球をやめた。
小学校の時に、兄は野球の「神童」と呼ばれていた。
高校に入ると兄はぐれた。
びっくりするくらいぐれた。

「レ、ミゼラブル」

またこの言葉が頭をよぎった。「ああ無情」

ならばと僕に期待をかけた。
僕は小太りだったので、父は本当は期待していなかったみたいだ。
しかし、コンプレックスと、兄以上になってやる!の強い思いが実を結び、町内
会の野球チームではキャプテン。
チームはかなり強かった。
野球の神童とまでは呼ばれなかったが、中心選手として活躍した。
活躍した僕は、町内の代表として当時の「沖縄海洋博」に確か2000円くらいで連れて行って貰った程だ。
何だったんだ。2000円。微妙。

しかし、僕は中学でサッカー部に入ってしまった、、、

「レ、ミゼラブル」

またまたこの言葉が頭をよぎった。「ああ無情」

父よ、あなたは強かった。

そんな子供達の事など気にせず、(気にしていたのかも知れない。いや、気にしていた)今でも町内会でソフトボールを毎週やっている。70歳なのに。

父が野球を教えた町内会の子供達の子供達に、今も野球を教えている。

町内会では、ちょっと顔の知られたじいさんである。

それだけでは無い、今でも体育館では、ミニテニス(これがかなりハード)。
公園で出来るグランドゴルフと言うのもやっている。

70歳なのに休みの日はほとんど家にいない。

「化け物」である。
誕生日のプレゼントは悩まずにすむ。
「スポーツ用品」
そー、スポーツ用品をプレゼントすれば喜ぶ。(中学生か!)

三種の神器

父のスポーツ「三種の神器」
グローブがビニール袋に入ってるのが、老人ならでは、、、
多分、乾燥を防いでいるのでは、、、


酒も飲まず、タバコも吸わず、人生を真っ直ぐに生きて来た父。

大先輩の俳優で書道家でもある梅津栄さんは、昔から父のつくった「佃煮」を食べてくださっていた。
他にも、大先輩の俳優で、父の作った「佃煮」を食べてくださっていた方がたくさんいらっしゃる。

梅津さんと共演させていただいた時に、こんな書を父に書いてくださった。

「勝村の父さんが造った黒色した貝から、おいしい、暖かい心味(こころあじ)の香りがしてくる。ありがとう。」


梅津さんの書

これが、梅津さんが父に書いてくれた書。
我が家にもたくさんある。
あ、最近Tシャツのバックプリントに「海人」
とか、「風」とか漢字書いてあるのは、みんな梅津さんの作品。


梅津さんの奥深い演技は、こんなやさしさと独創的な表現力が、全神経に宿っているからなんだなと、妙に感心した。

しかし、父には「レ、ミゼラブル」と言う言葉がよく似合う。
エッセイ風 | 投稿者 勝村政信 11:18 | コメント(5) | トラックバック(0)

幻の魚 いとう(前編) / 2006年07月26日

テニスを愛する皆様、ご機嫌いかがですか?勝村政信です。
ブログを始めて結構たちました。正直、ブログの事良くわかってなかったんだけど、自分の書いた文章が何人かの人に(知り合い以外ね)読んでもらえるのは、ちょっと刺激的です。

僕は、1998年に先輩の演出家の創った、草サッカーのチームに入った。クラブ名はFCアードバーク。(土豚と言う意味らしい。何故かはわからない。)8年にもなる。
フランスのワールドカップの年だ。(わかりやすい)それから毎週一回は球を蹴っている。ま、中1からずっとだけど。
で、そのいつも練習しているグランドの横にはテニスコートがある。
ここのテニス人口は、かなり多い。主婦が中心。
先週、紅白試合してる時に(珍しく26人も集まった)ハーフタイムで顔洗っている時に、草女子テニス?女子草テニス?の方に写真を撮ってもいいですか?と声をかけられた。ホームページに載せたいのでと。
普通の主婦がホームページを作っているってのが、僕にとっては非常に驚きだった。けど丁重にお断りしました。偉そうにしている訳じゃないんだけど、芸能の世界に生きている人達は、皆、商品なんですね。これが。写真を撮るのは構わな
いんだけど、ホームページとか、著作権にかかわる行為に関与してはいけないんですね。僕ら個人のレベルの話ではなくなるんですね。面倒くさいんですが、、、ワールドカップの期間中、飲食店で「何処何処の試合生中継やってます!」なんて沢山あったけど、あれはほぼ100%違法なんですね。本来なら目ん玉飛び出る程お金かかります。
話がそれましたが、その女性とちょっと立ち話をしていたら、な、なんと!このブログを読んでいて下さっていると!!!!!
目ん玉飛び出る程うれしかった。多分、その時には僕の目ん玉飛び出ていたでしょう。失礼しました。力が湧きました。なんだか「シアワセ」になりました。
東海林さだおさん風なら、「シャーアセ!」みたいな感じでしょーか。芝居で誉められるよりうれしかった。
もちろん、このブログの感想を書いてくれている人達にも感謝しています。
ちゃんと読んでます。「シアワセ」を感じてます。
他でも、「楽しく読ませてもらってます」なんて言われる事が多くなり、「やりがい」を感じています。
昔、川崎徹さんのCF作品で、背中から「やり貝」が生えて来るのがありましたが(古いね)僕の背中にも、かなり大きな「やり貝」が生えて来ています。その証拠に、このブログで僕の担当の藤原くんに、頭の文章も後半の文章もボリュームがあり過ぎると言われてまして、(すみません、人のブログ読んだ事ないんで、、、)後半のエッセイが続きものなりました。
まー、長過ぎる時ですが、、、
でもお蔭でちょっと楽になりました。
何せ、仕事の他に週に2、3回球を蹴ってまして、下手したら3回とも試合なんて事もありまして(Jリーガーよりキツイ)友達とカブトムシ捕りに行ったり(子供か)あ、これはそのうち文章にしますね。仲間と飲みに行かなくっちゃい
けないし(いけなくない。全然。)週に2日はブログの文章書いてるし、ブログの写真撮りに行かなきゃいけないし、のぼる君の散歩行かなくっちゃいけないし、、、(相変わらず歩かない、、、)
昨日なんか、突然38度も熱出たり、、、
高熱が出ると、苦しいけど、苦しみの中になんとも言えない、甘美な衣を纏った様な気分になりません?なんないかなぁ?
なんでしょう?あちら側の扉の近くにいる感じ。身体と潜在的な何かだけがわかっている様な世界の近くに着いた感じ。快感。逆快哉を叫ぶ感じ。(なんだそれ)
残念ながら、今日は調子がいい。
とにかく、人生忙しい。
と言うよりも、何かから逃げる様に時間を埋めている感じかしらん?
僕の仲間も大体そうですが、どこか、なにか欠けている人ばかりです。(ま、全部じゃないけど)その欠けたなにかを取り戻そうとしたり、埋めようとしたりしてバランスを取ろうとしているのかもしれません。(とれないんだね。これが
ちっとも。)でも、その欠けた何かが、とてつもない力を出してくれたりする。
話がまとまりかけてきましたが、折角ボリュームがあり過ぎるとほめられたので
(ほめられてはいない)もーちょっと書きましょう。
話題も変えて、、、演劇の仲間の話は笑えない事が多いし、さらに長くなるし、、、(小出しにして行きます)

最近、本をまとめて読んでいる。時間がちょっとでもあると集中して読む。昔から時間があると本屋に入ってまとめて買うくせがある。
本屋大好き。
古本屋も大好き。
自分の趣味思考にあっている古本屋などを見つけると、ちょっと小躍りしてしまいたくなる。
知らない街でも古本屋を見かけると、ついつい入ってしまう。
で、昔から探していた本を見つけたりしたら、店の中で踊ってしまう始末。
古本屋で踊っているおかしなおじちゃんを見かけたら、それは僕だ。
本を読み始めたきっかけは、演劇を始めてからだ。学生時代は少年ジャンプくらいしか読んでなかったけど、、、
僕は蜷川幸雄さんの劇団で芝居を始めた。蜷川さんは数少ない、頭と身体のバランスの優れた演出家である。(心は別よ)演劇を始めたばかりの僕は無知。まったくのバカ。(まー、今もあんまりかわってはいない)演劇の成り立ちも歴史も何もわからない。でも、蜷川さんは話の中でたくさんの言葉を使っていた。スタニスラフスキー。ペーター・シュタイン。ピーター・ブルック。ヤン・コット。
ヤン・ファーブル。コクトー。ブレヒト。グロトフスキー。ムニュシュキン。
もーいいですか?
頭痛くなるでしょ。いちいち説明してくれないし。メモしたり、先輩に聞いたり。で、最もたよりになったのが、神田神保町の古本屋街。通いましたね。随分と。でも、通ったぶんだけ身になりましたね。本に書いてあるんだもの。ヤン・コットの本には「シェイクスピアの史劇は終わりではじまり、はじまりで終わる」なんて書いてあって、あ~、なるほど!わかりやすい!
そー言えば、ハムレットなんか、王様(父ちゃん)が殺されて、王子(ハムレット)が復讐して死んで、新しい王様(フォーティンブラス)が誕生して終わるでしょ。(粗筋と言うより荒筋だね)他にも同じ構造の芝居がたくさんあるし。
こーして若い勝村くんは「何だ、本読みゃいーんじゃん」の境地に至ったのでした。お蔭で、おじちゃんになった勝村くんの本棚には2000冊を超える本が遊びに来ている。本を読む事は、「こころ」も「あたま」も「ゆたか」にするし、「幸雄」(蜷川ね)とも同じレベルで話せる。(でも幸雄はさらに先を行っている。悔しい。)
もっともっと本が読みたい。
歳を重ねていっても、本を読む楽しみは増すばかりで、本棚は悲鳴をあげている。
でも、やめられないのね。
後10年くらいかけて、老人の勝村くんが楽しんで、繰り返し読める本を絞り込もうと思っています。同じ様に老人になる本棚の為にも。楽しみは尽きない。藤原くん今週も長くてゴメン。
では今週も頑張って生きて生きまっしょい!


『幻の魚 いとう』

何年か前にロシアに幻の魚「いとう」を釣りに行った。
非常にデリケートな魚で、環境の変化などに順応出来ず数が減り、幻の魚と呼ばれている。
日本では釣るのが困難なため、ロシアまで出掛けたのだ。

ロシアはでかい。考えられないくらいでかい。

新潟からハバロフスクに入った。2時間弱くらいだと記憶している。ウクライナ
の近くまでは、10時間前後はかかる。
ロシアはでかい。やれやれである。
空港から車で、5、6時間走り、アルムー川の横のキャンプ場までボートでやっ
と着いた。やれやれである。
まわりは山。そして川。のみ。家どころか、人がいない。やれやれである。

そのキャンプ場は外界から遮断されている。
管理人の寡黙なおじさんが一人そこに住み、管理している。
宿泊小屋が5棟。食堂が1棟。ロシア式サウナ1棟。
トイレはあるが、外にある。外に、、、
僕らが宿泊している期間だけ、食事を作ってくれる女性がいる。

キャンプ場と言っても、ちょっと想像しにくい「空間」である。

動物だけが住んでいる「空間」である。

案内のコーディネーターは、迷彩服を身に纏い、ライフルを携帯している。
普通に。
リュックを背負う様にライフルを背負っている。

コーディネーターが注意事項を説明してくれた。
場所の説明。食事の時間や出発時間等々の説明。
それから笑顔で、「運が良ければ、虎に遭える」

「と、虎?」と僕。

広大な山の中に数匹の虎が生息しているそーだ。虎が獲物を求めて移動中に、
ばったり遭遇する事があるらしい。

コーディネーターはさらに笑顔で、「夜にトイレに行く時は、熊が出る時があ
る。熊が出たら大きな声で叫ぶか、大きな音を出せば熊も驚いて逃げる。」

「く、熊?」と僕。

熊もまた同じ。しかし、虎に比べると数が多く、遭遇する可能性は虎より遥かに
多いらしい。
その後も何か説明をしていたが、もはや耳には入って来なかった。

動物だけが住んでいる「空間」
後戻りは出来ない。

ライフルの意味がやっと解った。
撃つんだ。ライフルで。危ない時に。普通に。
頭がぐらぐらした。
意味を理解した僕の瞳は、多分しっかりと白目になっていた様な気がする。

「いとう」は、漆黒の闇夜にしか釣れない。月明かりがあっても釣れない。
動物は夜に行動する。「いとう」も夜に行動する。
ロシアになんか来るんじゃなかった。

後悔、後を絶たず。
人生=後悔だ。
エッセイ風 | 投稿者 勝村政信 11:18 | コメント(20) | トラックバック(0)