レ、ミゼラブル(前編) / 2006年07月12日
テニスを愛する皆様、ご機嫌いかがですか?勝村政信です。
やっと、眠れる様になった勝村です。眠るってこうだったんだ。って思い出した感じです。
まずは、ウインブルドン。ちょっとフェデラーは完璧。揺るぎがない。後は、自分とどーやって折り合いをつけて行くかでしょう。王者の宿命です。
ナダルの成長も気になりますが、そのうち何処かからポコッとサンプラスに憧れを抱いていた様な若い(ま、ナダルも十分若いけど)強者が現れてフェデラーを揺るがすかも知れない。
そんな日が、来るのはそー遠くない気がするには僕だけでしょうか?
女子は混沌としてましたね。エナンが勝つんだろーなーって皆が思っていたんだろーけど、モレスモが見事に逆転しました。今後が楽しみです。
全豪の優勝が自信を与えてくれたと言うコメントだったけど、どんな形であれ、 優勝って一人だけしか味わえない(団体競技は別ね)崇高なものだから、普通の人間には絶対に解らない事なんでしょう。ちょっと覗いてみたいし、そんなコメント言ってみたい。どんな自信がつくのかしらん?
そしてサッカーのワールドカップ。モレスモの勢いもあって、フランスが優勝して国中が大騒ぎになるのかと思ったら、違う意味で大騒ぎ。ジダンが有終の美をあんなヘディングシュートで決めてしまうとは、、、
ま、みんないろいろ言っているけど、ジダンにしろ、相手のマテラッツィにしろ、普段も追いつめられると酷いプレイはしていたんだけど(ま、マテラッツィはいつも汚い)引退を表明した大会で、しかも決勝戦で、全世界が見守る中で、あのヘディングシュート、、、永遠に語り継がれて行くでしょう。
昨日のニュースで女性アナウンサーが「スポーツ選手として絶対にやっては行けない行為です」みたいな事言っていて怒ってたけど、もちろんそうなんだけど、、、
僕個人としては、あんな事をしてしまう事も含めて、ジダンを愛しています。ボルドーに行った時に、ボルドージロンディンズの帽子やリュックを買いました。
うれしかった~。サッカーわかんない人すみません。ジダンはジロンディンズから、イタリアのユベントス(もちろん、ユーベのマフラーもボールも持ってます。自慢する訳じゃないけど、イタリアで買いました。ふっふっふ)に移り(ここまでは、将軍ミシェル・プラティにと一緒です。ま、代理人が同じ人だと聞きましたが)、現在のレアル・マドリードに所属しています。(去年、ベルナベウでクラシコみたぞ。ふっふっふ)数々の栄光を手にして来た選手です。
ユベントスのマフラーとボール。セリエの3部降格と言われているが、W杯の優勝で吹き飛ぶのか?
カフェオレの様な色の水が流れるジロンド川(粘土質の泥が解け、この濁った水がワインを作るブドウにとてもいいらしい)が名物のボルドー。地元チーム、ジロンディンズのサポーターグッズはどれもセンスがよかった。リュックもかわいい。
あれくらいのプレイが何ですか!(プレイとは言えないか)
エリック・カントナ(ジダンと同じフランス人)なんか客席のファンに向かってドロップキックをかましています。もちろん、確か、8ヶ月くらいの出場停止になりましたが、、、しかし、カントナは未だにマンチェスター・ユナイテッドの英雄です。引退して結構たっていますが、ナイキの宣伝でいい味出してます。引退した選手がナイキの宣伝出てるのはカントナくらいじゃないかな?多分。あ、引退の理由が俳優になるからでした。笑えるでしょ。で、本当に俳優になったんだけど、待ち時間が長いから俳優なんてやっていられるか!なんて言ってしまう人です。彼の事も僕は未だに愛しています。アクションに対してリアクションがあるのは当然です。しかし、公衆の前で、ただ道徳的に片付けるのはどーなんだろー?彼女は(彼女だけじゃないけど)個人的な立場で意見を言ったのか?テレビに出ているから道徳的な表現を使ったのかは解りませんが、僕には偽善にしか聞こえませんでした。勘違いをして欲しくないんだけど、僕もジダンの行為はよくないと思っています。だけど、魔女裁判みたいにこれ見よがしに吊るしあげるんだったら、自分の言葉に責任を持って欲しいと思うんです。彼女(達)はイタリアのキーパーのブフォンが、賭博の問題で警察に事情聴取されていたのは知っていたのかな?ドイツのカーンが友達の奥さんと不倫して揉めていたのは知っているのかな?他にもあるんだな。これが。(何だ!サッカーの世界は?ま、サッカーの世界だけじゃないけど、、、)
ジダンは偉大過ぎる程の選手です。ただそれだけです。今までも、これからも。
全仏、ワールドカップ、ウインブルドンと素晴らしいトップアスリート達の競演は、僕らを本当に興奮させてくれました。死ぬ程(本当に死にそーだった)楽しませてくれました。
こんな幸せな時間を与えてくれた、トップアスリートのみなさまに感謝し、思いを馳せ、ゆっくりと生活をもとに戻し、余韻も楽しみ、次なるステージに連れて行って貰いたいと願うばかりです。
あーーーーーーーーーーーー、やっとゆっくり眠れる。
では、今週もがんばって生きていきまっしょい!
『レ、ミゼラブル』
父は「佃煮や」である。
正確には、「佃煮や」で佃煮を煮る職人である。
ちょっと、説明する時に面倒くさいから「佃煮や」で通している。
親戚がわりかし有名な「佃煮や」で、そこに就職した父が、煮方の全てを任されている。
僕の成長期の身体の8割方は「佃煮」で出来たと言える。
その親戚の「佃煮や」の先代の社長の事は、子供だったからよくわからなかったが、立派な風貌で、声にも威厳があり、昔の映画に出て来たマフィアの親分みたいな感じの人だった。
交際範囲も広く、歌舞伎の役者、作家の久保田万太郎さん、他にも政界やら、著名人などと写った写真がたくさんアルバムに飾ってあった。
そのおかみさんも昔気質の厳しい人で、口汚く、かっこいい江戸弁を操っていた。
「おー、敬義(父の名前。もちろん、ひろよしとは呼ばず、しろよしみたいに呼んでいた。)んとこの子が来たのかい、ちょいと顔みせてごらんよ。おー、大きくなったね~。いや~、今日は蒸しあっついね~、今日は蒸しあっついから風呂でも入って行きな!」なんて事を会うたびに言ってた。
なんで来たばっかりなのに、風呂入んなきゃなんないのかよくわかんないんだけど、とりあえず迫力に負けて、昼間から風呂に入ったりした。
出ると、天花粉をつけられた。
父は白衣で働いていた。汗だくで働いていた。
家を出る時は、必ず背広を着て出かけた。スーツではなく背広。
どんな時もネクタイを締めて出かけた。
髪はアメリカンポマードで固めていた。
どーせ、帽子かぶって白衣に着替えるんだから、どんな格好してもよさそうなのに、、、
職人のプライドだったのかも知れない。
つくる物にも自分にもプライドを持っていたんだと思う。
昔気質の職人。
父は毎日、朝の7時30分頃に出かけて行った。
僕は、父の姿が見えなくなるまで手を振った。
何度も何度も「行ってらっしぁ~い」と叫んだ。
千切れるくらいに手を振った。
父の姿が見えなくなると、同じ道を同じ時間に毎日通り、会社に出かけるお父さん達を眺めた。
日本橋三越の婦人用鞄売り場で働いている友達のお父さん。
大きな壁紙を作る工場で働く近所のお父さん。
そんなお父さん達を眺めては、働いている姿に想いを馳せた。
想いは、僕を空想の世界へといざなった。
激しい蒸気が立ち上る大鍋から、煮上がった佃煮を売りさばく小学生の僕。
高級鞄を、お金持ちの奥さんと談笑しながら売りさばく小学生の僕。
大きく巻かれた壁紙をトラックで運びお客さんに売りさばく小学生の僕。
何故かいつも最終的に売りさばいている。
やっと、眠れる様になった勝村です。眠るってこうだったんだ。って思い出した感じです。
まずは、ウインブルドン。ちょっとフェデラーは完璧。揺るぎがない。後は、自分とどーやって折り合いをつけて行くかでしょう。王者の宿命です。
ナダルの成長も気になりますが、そのうち何処かからポコッとサンプラスに憧れを抱いていた様な若い(ま、ナダルも十分若いけど)強者が現れてフェデラーを揺るがすかも知れない。
そんな日が、来るのはそー遠くない気がするには僕だけでしょうか?
女子は混沌としてましたね。エナンが勝つんだろーなーって皆が思っていたんだろーけど、モレスモが見事に逆転しました。今後が楽しみです。
全豪の優勝が自信を与えてくれたと言うコメントだったけど、どんな形であれ、 優勝って一人だけしか味わえない(団体競技は別ね)崇高なものだから、普通の人間には絶対に解らない事なんでしょう。ちょっと覗いてみたいし、そんなコメント言ってみたい。どんな自信がつくのかしらん?
そしてサッカーのワールドカップ。モレスモの勢いもあって、フランスが優勝して国中が大騒ぎになるのかと思ったら、違う意味で大騒ぎ。ジダンが有終の美をあんなヘディングシュートで決めてしまうとは、、、
ま、みんないろいろ言っているけど、ジダンにしろ、相手のマテラッツィにしろ、普段も追いつめられると酷いプレイはしていたんだけど(ま、マテラッツィはいつも汚い)引退を表明した大会で、しかも決勝戦で、全世界が見守る中で、あのヘディングシュート、、、永遠に語り継がれて行くでしょう。
昨日のニュースで女性アナウンサーが「スポーツ選手として絶対にやっては行けない行為です」みたいな事言っていて怒ってたけど、もちろんそうなんだけど、、、
僕個人としては、あんな事をしてしまう事も含めて、ジダンを愛しています。ボルドーに行った時に、ボルドージロンディンズの帽子やリュックを買いました。
うれしかった~。サッカーわかんない人すみません。ジダンはジロンディンズから、イタリアのユベントス(もちろん、ユーベのマフラーもボールも持ってます。自慢する訳じゃないけど、イタリアで買いました。ふっふっふ)に移り(ここまでは、将軍ミシェル・プラティにと一緒です。ま、代理人が同じ人だと聞きましたが)、現在のレアル・マドリードに所属しています。(去年、ベルナベウでクラシコみたぞ。ふっふっふ)数々の栄光を手にして来た選手です。
ユベントスのマフラーとボール。セリエの3部降格と言われているが、W杯の優勝で吹き飛ぶのか?
カフェオレの様な色の水が流れるジロンド川(粘土質の泥が解け、この濁った水がワインを作るブドウにとてもいいらしい)が名物のボルドー。地元チーム、ジロンディンズのサポーターグッズはどれもセンスがよかった。リュックもかわいい。
あれくらいのプレイが何ですか!(プレイとは言えないか)
エリック・カントナ(ジダンと同じフランス人)なんか客席のファンに向かってドロップキックをかましています。もちろん、確か、8ヶ月くらいの出場停止になりましたが、、、しかし、カントナは未だにマンチェスター・ユナイテッドの英雄です。引退して結構たっていますが、ナイキの宣伝でいい味出してます。引退した選手がナイキの宣伝出てるのはカントナくらいじゃないかな?多分。あ、引退の理由が俳優になるからでした。笑えるでしょ。で、本当に俳優になったんだけど、待ち時間が長いから俳優なんてやっていられるか!なんて言ってしまう人です。彼の事も僕は未だに愛しています。アクションに対してリアクションがあるのは当然です。しかし、公衆の前で、ただ道徳的に片付けるのはどーなんだろー?彼女は(彼女だけじゃないけど)個人的な立場で意見を言ったのか?テレビに出ているから道徳的な表現を使ったのかは解りませんが、僕には偽善にしか聞こえませんでした。勘違いをして欲しくないんだけど、僕もジダンの行為はよくないと思っています。だけど、魔女裁判みたいにこれ見よがしに吊るしあげるんだったら、自分の言葉に責任を持って欲しいと思うんです。彼女(達)はイタリアのキーパーのブフォンが、賭博の問題で警察に事情聴取されていたのは知っていたのかな?ドイツのカーンが友達の奥さんと不倫して揉めていたのは知っているのかな?他にもあるんだな。これが。(何だ!サッカーの世界は?ま、サッカーの世界だけじゃないけど、、、)
ジダンは偉大過ぎる程の選手です。ただそれだけです。今までも、これからも。
全仏、ワールドカップ、ウインブルドンと素晴らしいトップアスリート達の競演は、僕らを本当に興奮させてくれました。死ぬ程(本当に死にそーだった)楽しませてくれました。
こんな幸せな時間を与えてくれた、トップアスリートのみなさまに感謝し、思いを馳せ、ゆっくりと生活をもとに戻し、余韻も楽しみ、次なるステージに連れて行って貰いたいと願うばかりです。
あーーーーーーーーーーーー、やっとゆっくり眠れる。
では、今週もがんばって生きていきまっしょい!
『レ、ミゼラブル』
父は「佃煮や」である。
正確には、「佃煮や」で佃煮を煮る職人である。
ちょっと、説明する時に面倒くさいから「佃煮や」で通している。
親戚がわりかし有名な「佃煮や」で、そこに就職した父が、煮方の全てを任されている。
僕の成長期の身体の8割方は「佃煮」で出来たと言える。
その親戚の「佃煮や」の先代の社長の事は、子供だったからよくわからなかったが、立派な風貌で、声にも威厳があり、昔の映画に出て来たマフィアの親分みたいな感じの人だった。
交際範囲も広く、歌舞伎の役者、作家の久保田万太郎さん、他にも政界やら、著名人などと写った写真がたくさんアルバムに飾ってあった。
そのおかみさんも昔気質の厳しい人で、口汚く、かっこいい江戸弁を操っていた。
「おー、敬義(父の名前。もちろん、ひろよしとは呼ばず、しろよしみたいに呼んでいた。)んとこの子が来たのかい、ちょいと顔みせてごらんよ。おー、大きくなったね~。いや~、今日は蒸しあっついね~、今日は蒸しあっついから風呂でも入って行きな!」なんて事を会うたびに言ってた。
なんで来たばっかりなのに、風呂入んなきゃなんないのかよくわかんないんだけど、とりあえず迫力に負けて、昼間から風呂に入ったりした。
出ると、天花粉をつけられた。
父は白衣で働いていた。汗だくで働いていた。
家を出る時は、必ず背広を着て出かけた。スーツではなく背広。
どんな時もネクタイを締めて出かけた。
髪はアメリカンポマードで固めていた。
どーせ、帽子かぶって白衣に着替えるんだから、どんな格好してもよさそうなのに、、、
職人のプライドだったのかも知れない。
つくる物にも自分にもプライドを持っていたんだと思う。
昔気質の職人。
父は毎日、朝の7時30分頃に出かけて行った。
僕は、父の姿が見えなくなるまで手を振った。
何度も何度も「行ってらっしぁ~い」と叫んだ。
千切れるくらいに手を振った。
父の姿が見えなくなると、同じ道を同じ時間に毎日通り、会社に出かけるお父さん達を眺めた。
日本橋三越の婦人用鞄売り場で働いている友達のお父さん。
大きな壁紙を作る工場で働く近所のお父さん。
そんなお父さん達を眺めては、働いている姿に想いを馳せた。
想いは、僕を空想の世界へといざなった。
激しい蒸気が立ち上る大鍋から、煮上がった佃煮を売りさばく小学生の僕。
高級鞄を、お金持ちの奥さんと談笑しながら売りさばく小学生の僕。
大きく巻かれた壁紙をトラックで運びお客さんに売りさばく小学生の僕。
何故かいつも最終的に売りさばいている。
続く。