掘りごたつ / 2006年05月24日
テニスを愛する皆様。如何お過ごしでしょーか?勝村政信です。早いもんで、もう一週間がたちました。本当に早い。僕のブログは基本的に水曜日に更新して行くつもりです。時間があれば、日記風にもっと短いスパンで書くかもしれませんが、当面は週に一度でお願いします。
僕は相変わらず舞台の真っ最中です。久しぶりに、おもいっきり舞台を走り回り、飛び回り、富士山を登りながら暴れ回り、薙刀を振り回しって、こんな風に書いているとどんな舞台なんだか訳わかりませんね。ま、観た人にしかわからないと思いますが、そんな舞台です。全然、説明になってませんね。
今月はあまり天気がよくありませんが、曇りの日には、雨の匂いに身体を包まれるし、雨の日には土や、木々の匂いに身体を包まれます。それはそれで悪くない。都会にいると身体が鈍感になります。目を閉じるだけで、音や匂いが身近に溢れているのに気が付きます。ちょっとした事で、景色や心持ちがガラリと変わります。ちょっと目を閉じてみてご覧なさい。それだけで日常と非日常が曖昧になって、異次元に冒険が出来ますよ。
二回目は、最近飼い始めた犬を見ていて色々思い出した事を書いてみました。
『掘りごたつ』
突然、犬を飼う事になった。
フレンチブルドッグ。生まれて3ヶ月。
母親は真っ黒で、いつも鼾をかいている様な呼吸をしている。あまりにブサイクなので、飼い主の友人がせめて名前だけでもと、吉永さゆりさんから名前をいただいて、「さゆり」と名付けた。
少し泣きそうになった。
そのさゆりが、なんと子供を6匹も産んだ。さゆりは少し小さめのなので、病院の先生も驚いていたと言う。
中に1匹だけ白い子供がいた。その子はとても気が弱く、物心ついた頃には兄弟達にいじめられていた。
心配した飼い主が、「醜いさゆりの子」と呼んでいた。
少し泣きそうになった。
何故かその醜いさゆりの子が我が家にやって来た。テニスボールで遊ぶのが大好きである。
名前を「のぼる」と言う。さゆりの飼い主が仮名として呼んでいたのをそのまま名付けた。「のぼる」。
少し泣きそうになった。
生き物を飼うのは、人生で3度目だ。
最初が二十日鼠。
名前は、シロだったか、チューだったかはっきりしない。買って3日くらいで、掘りごたつに入れていたら何処かにいなくなっていた。掘りこたつを登って来るのがとてもかわいらしかった。
次はだるまインコ。
猫屋敷と呼ばれていた祖母の家で、庭で作業していた祖母の肩に不時着した。鳥かごを買って2、3日飼っていたが、常に4、5匹の猫が取り囲む為、不憫に思った祖母が長男の父に託したのであった。
「名無しの権兵衛」だったので、「ゴン」と名付けられた。
よくしゃべるインコだった。機嫌がいいと必ず「おばーちゃん、クッキーちょーだい。」と言った。クッキーはあげなかったが、ひまわりの種を器用に剥いてよく食べていた。
ある年の冬、風邪をこじらせ虫の息になった。鳥なのに。病院にも連れて行き、みんなで懸命に看病した。
寒い日だったので、母が掘りごたつの中に入れ暖めてあげていた。母は同じ掘りごたつで暖まっていた僕と兄に、熱いレモンティーを入れてくれた。熱いレモンティーをこたつの上に置こうとした時、「ゴン」の悲鳴が聞こえた。母は熱いレモンティーに気を取られ、「ゴン」の存在を一瞬忘れてしまった。母の足の裏で「ゴン」は静かに息を引き取った。
それから数年、僕は掘りごたつを見ると少し泣きそうになった。
僕は相変わらず舞台の真っ最中です。久しぶりに、おもいっきり舞台を走り回り、飛び回り、富士山を登りながら暴れ回り、薙刀を振り回しって、こんな風に書いているとどんな舞台なんだか訳わかりませんね。ま、観た人にしかわからないと思いますが、そんな舞台です。全然、説明になってませんね。
今月はあまり天気がよくありませんが、曇りの日には、雨の匂いに身体を包まれるし、雨の日には土や、木々の匂いに身体を包まれます。それはそれで悪くない。都会にいると身体が鈍感になります。目を閉じるだけで、音や匂いが身近に溢れているのに気が付きます。ちょっとした事で、景色や心持ちがガラリと変わります。ちょっと目を閉じてみてご覧なさい。それだけで日常と非日常が曖昧になって、異次元に冒険が出来ますよ。
二回目は、最近飼い始めた犬を見ていて色々思い出した事を書いてみました。
『掘りごたつ』
突然、犬を飼う事になった。
フレンチブルドッグ。生まれて3ヶ月。
母親は真っ黒で、いつも鼾をかいている様な呼吸をしている。あまりにブサイクなので、飼い主の友人がせめて名前だけでもと、吉永さゆりさんから名前をいただいて、「さゆり」と名付けた。
少し泣きそうになった。
そのさゆりが、なんと子供を6匹も産んだ。さゆりは少し小さめのなので、病院の先生も驚いていたと言う。
中に1匹だけ白い子供がいた。その子はとても気が弱く、物心ついた頃には兄弟達にいじめられていた。
心配した飼い主が、「醜いさゆりの子」と呼んでいた。
少し泣きそうになった。
何故かその醜いさゆりの子が我が家にやって来た。テニスボールで遊ぶのが大好きである。
名前を「のぼる」と言う。さゆりの飼い主が仮名として呼んでいたのをそのまま名付けた。「のぼる」。
少し泣きそうになった。
生き物を飼うのは、人生で3度目だ。
最初が二十日鼠。
名前は、シロだったか、チューだったかはっきりしない。買って3日くらいで、掘りごたつに入れていたら何処かにいなくなっていた。掘りこたつを登って来るのがとてもかわいらしかった。
次はだるまインコ。
猫屋敷と呼ばれていた祖母の家で、庭で作業していた祖母の肩に不時着した。鳥かごを買って2、3日飼っていたが、常に4、5匹の猫が取り囲む為、不憫に思った祖母が長男の父に託したのであった。
「名無しの権兵衛」だったので、「ゴン」と名付けられた。
よくしゃべるインコだった。機嫌がいいと必ず「おばーちゃん、クッキーちょーだい。」と言った。クッキーはあげなかったが、ひまわりの種を器用に剥いてよく食べていた。
ある年の冬、風邪をこじらせ虫の息になった。鳥なのに。病院にも連れて行き、みんなで懸命に看病した。
寒い日だったので、母が掘りごたつの中に入れ暖めてあげていた。母は同じ掘りごたつで暖まっていた僕と兄に、熱いレモンティーを入れてくれた。熱いレモンティーをこたつの上に置こうとした時、「ゴン」の悲鳴が聞こえた。母は熱いレモンティーに気を取られ、「ゴン」の存在を一瞬忘れてしまった。母の足の裏で「ゴン」は静かに息を引き取った。
それから数年、僕は掘りごたつを見ると少し泣きそうになった。